平塚競輪場において「ライン(スジ)」を信じるべきか、疑うべきか。その答えは「ラインの長さ」に隠されています。全5,300レース以上の分析結果から、ラインの長さごとの決着傾向を明らかにします。
平塚競輪のライン上位独占率|「長さ」が支配する勝率の法則
2車ラインの「スジ決着」は10%以下!全クラスでスジ違いを疑え
平塚バンクの大きな特徴として、2車ラインの信頼度が極めて低いことが挙げられます。
S級、A級、チャレンジ戦のすべてのクラスにおいて、2車ラインがワンツーを決める確率は10%未満です。
これは「10回に9回以上はラインが千切れる、あるいは別線が絡む」ことを意味します。2車ラインが本命視されているレースでは、安易な「1-2」車券は避け、別線選手の突っ込み(スジ違い)を狙うフォーメーションを組むことが回収率アップの鍵となります。
| クラス | 対象 レース数 |
1着-2着 独占率 |
上位2着以内 独占率※ |
判定 |
|---|---|---|---|---|
| S級 | 1,315 | 8.59% | 16.50% | 危険 |
| A級 | 1,601 | 9.62% | 16.55% | 危険 |
| チャレンジ | 525 | 8.19% | 17.14% | 危険 |
※上位2着以内独占率:1着2着が順不同で同ラインになる確率(折り返し含む)
チャレンジ戦3車ラインは34.25%がワンツー決着する信頼の証
34.3%
1-2独占率
23.6%
1-2独占率
22.3%
1-2独占率
ラインが3車になると、状況は好転します。特にチャレンジ戦の3車ラインは別格の強さを誇ります。
1着-2着の独占率は34.25%まで跳ね上がり、2車ライン時の約4倍の信頼度となります。また、上位2着以内(折り返し含む)の確率は51.25%と過半数を超えます。
S級やA級も数値は改善しますが、チャレンジ戦ほど顕著ではありません。チャレンジ戦で3車ラインができたら、まずは「ライン決着」を本線に据えるのがセオリーです。
| クラス | 対象 レース数 |
1着-2着 独占率 |
上位2着以内 独占率 |
傾向 |
|---|---|---|---|---|
| チャレンジ | 400 | 34.25% | 51.25% | 極めて有効 |
| S級 | 398 | 23.62% | 35.18% | まずまず |
| A級 | 669 | 22.27% | 35.43% | まずまず |
4車ライン発生時は「思考停止」で買い?上位2着独占率73%超の衝撃
滅多に出現しませんが、4車以上の長いラインが形成された時は、データの偏りが最大化します。
特にチャレンジ戦の4車ラインにおいては、上位2着以内独占率が73.68%という驚異的な数値を記録しています。A級でも75.00%となっており、長いラインの番手・3番手選手が極めて有利にレースを進めていることが分かります。
4車ラインが出現したレースでは、別線の抵抗はほぼ不可能と考え、ライン心中で点数を絞って勝負に出る価値があります。
| クラス | 対象 レース数 |
1着-2着 独占率 |
上位2着以内 独占率 |
推奨戦略 |
|---|---|---|---|---|
| チャレンジ | 38 | 44.74% | 73.68% | 鉄板級 |
| A級 | 20 | 50.00% | 75.00% | 鉄板級 |
| S級 | 11 | 27.27% | 45.45% | サンプル少 |
ライン強度による傾向
同じ「3車ライン」でも、並ぶ選手の脚力(競走得点順位等から推定される強さ)によって、先頭が逃げ切るか、番手が差すかの確率は劇的に変化します。
S級3車「強×強」は番手勝率20%超え|ズブズブの逆転を警戒せよ
先頭(強)
勝率 33.1%
番手(強)
勝率 20.2%
S級戦において、先頭選手も番手選手も実力上位(強×強)の3車ラインが形成された場合、激しいデッドヒートが予想されます。
データによると、先頭選手の勝率33.1%に対し、番手選手の勝率も20.2%と肉薄しています。平塚の長い直線では、実力のある番手選手がきっちり仕事をこなしつつ、最後は差し交わす(あるいはズブズブで3番手まで来る)展開が頻発します。
| ライン構成 (先頭×番手) |
出走数 | 先頭勝率 | 番手勝率 | 3番手勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 強 × 強 | 124 | 33.1% | 20.2% | 3.2% |
| 強 × 中 | 54 | 38.9% | 13.0% | 0.0% |
| 強 × 弱 | 18 | 22.2% | 11.1% | 5.6% |
※「強」はライン内での相対的な実力上位者を示します。
チャレンジ3車「強×中」は先頭勝率55%超えの逃げ切り鉄板
一方、チャレンジ戦で先頭選手が強く、番手選手が中堅クラス(強×中)の3車ラインでは、結果は一方的になります。
先頭選手の勝率は55.7%に達するのに対し、番手選手の勝率はわずか10.4%です。脚力差があるため、番手選手は付いていくだけで精一杯となり、差す余裕がありません。このパターンでは「逃げ-マーク」のスジ決着、あるいは番手が千切れての「逃げ-別線」を想定すべきです。
| ライン構成 (先頭×番手) |
出走数 | 先頭勝率 | 番手勝率 | 3番手勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 強 × 強 | 114 | 44.7% | 21.9% | 1.8% |
| 強 × 中 | 115 | 55.7% | 10.4% | 1.7% |
A級2車「強×強」は先頭28%・番手18%で意外と番手が苦戦する
A級戦の2車ラインにおいて、両者が実力者(強×強)である場合、S級と比べて番手選手が苦戦する傾向にあります。
S級2車(強×強)の番手勝率が21.3%であるのに対し、A級では18.1%に留まります。A級戦の2車ラインは、ラインとしての機能がS級ほど洗練されていないケースが多く、混戦に巻き込まれて共倒れするか、先頭だけが生き残るケースが目立ちます。
| クラス | 先頭勝率 | 番手勝率 | 2連対率 合計 |
|---|---|---|---|
| S級 | 27.2% | 21.3% | 85.6% |
| A級 | 28.8% | 18.1% | 87.2% |
クラスごとのラインの長さ×ポジション×競走得点順位×得意脚質からわかること
「本命選手(競走得点1位)」がどのような状況で走るかによって、その信頼度は大きく変わります。ここではさらに踏み込んだ「必勝パターン」と「危険パターン」を抽出しました。
【最強法則】チャレンジ「3車ライン×逃げ×得点1位」は勝率73.7%
平塚競輪で最も堅い条件の一つがこれです。
チャレンジ戦において、競走得点1位の選手が「3車以上のライン」の先頭で「逃げ」の戦法をとる場合、その勝率は73.7%、2連対率は86.8%、3連対率は90.8%に達します。
ラインの厚みと本人の実力が相まって、ほぼ盤石のレース運びを見せます。オッズは低くなりますが、銀行レースとして活用できます。
| ライン長 | 勝率 | 2連対率 | 3連対率 |
|---|---|---|---|
| 3車 | 73.7% | 86.8% | 90.8% |
| 2車 | 54.2% | 62.5% | 83.3% |
※3車はライン長3および4の合算傾向から算出
S級「2車ライン×逃げ×得点1位」は勝率43.1%まで低下する罠
同じ「得点1位の逃げ選手」でも、S級戦で味方が1人しかいない(2車ライン)場合は、危険信号が灯ります。
勝率は43.1%まで低下し、チャレンジ戦の3車ライン時と比較して30ポイント以上も信頼度が下がります。S級の包囲網の中で、援護が少ない2車ラインの先行選手は、ゴール前で捕まるリスクが高まります。
| ライン長 | 勝率 | 2連対率 | 3連対率 |
|---|---|---|---|
| 3車 | 45.8% | 66.7% | 79.2% |
| 2車 | 43.1% | 62.1% | 65.5% |
A級「単騎(1車)×逃げ×得点1位」は勝率74.1%の隠れお宝車券
非常に興味深いデータが、A級戦における「単騎(ラインなし)」の本命選手です。
A級戦で競走得点1位の選手が、ラインを組まずに「単騎」で「逃げ(自力)」を選択したレース(54走)において、勝率74.1%、2連対率85.2%という驚異的な成績を残しています。
単騎ゆえに他ラインから警戒されにくく、自分のタイミングで仕掛けられるメリットが、A級の実力上位選手にはプラスに働くようです。出現したら迷わず狙い目です。
| ライン長 | 勝率 | 2連対率 | 3連対率 |
|---|---|---|---|
| 単騎(1車) | 74.1% | 85.2% | 90.7% |
| 2車以上 | 30-40%台 | 50-60%台 | 60-70%台 |
※2車以上はライン長1以外のデータを参照
まとめ:平塚競輪は「ラインの長さ」と「クラス」で見極める
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2車ラインは疑う
ラインワンツー率は全クラスで10%以下。別線との絡みを狙う。 -
S級強ラインは番手重視
「強×強」なら番手勝率20%。差し目を厚めにケア。 -
チャレンジは3車逃げ
得点1位の3車ライン先行は勝率7割超の鉄板。