奈良競輪は荒れる?差しの平均配当23,061円・本命着外27.8%を10年データで検証
奈良は333mバンク。1周が短いので、捲りが決まりやすく、レースも忙しくなりそうな印象があります。実際に1着の決まり手で最も多いのは捲りで34.6%でした。
ただし、払戻の高さで目立つのは捲りではなく差しです。差しの平均配当は23,061円、1万円以上の割合は36.4%。本命が毎回飛ぶから荒れるというより、短い走路で決着が入れ替わったときに払戻が伸びる奈良、と読めそうです。
得点1位の選手が逃げタイプなら3着以内83.6%まで残る一方、差しタイプでは4着以下33.0%。333mの特徴と、得点1位の選手の得意戦法がどこでかみ合うのか。まずはここから奈良の荒れ方を掘ります。
レース結果を当サイトのデータベースで整備し、独自ツールで条件を組み合わせて集計した結果です。ガールズの数字は、ほかのレースと混ぜずに集計しています。本文の基本成績・得意戦法・ライン位置は、S級・A級・チャレンジの数字です。
- 対象期間:2016-02-20〜2026-07-26
- 調べたレース数:7,280レース
- バンク:333m・みなし直線38.0m・カント33°25′47″
- 全国・同型場の平均は、対象場の集計値を場ごとに平均した参考値です。
- 割合は指標ごとに分母が違うため、分子・分母と一緒に読みます。
ここにあるのは過去の結果です。次のレースの着順や払戻を約束する数字ではありません。当日の出走表と条件を比べながら使ってください。
奈良競輪の3連単がどのくらい荒れているのか、得点1位の選手の成績と払戻の両方からまとめます。
333mバンクで逃げ・捲り・差しの決着がどれくらい出ているのか、得点1位の選手の得意戦法とライン内の位置で数字がどう変わるのかも比べます。
奈良競輪の333mバンクで、一番多い決まり手は捲り
奈良の1着の決まり手は、逃げ32.2%(2,310/7,180レース)、捲り34.6%(2,486/7,180レース)、差し33.2%(2,384/7,180レース)でした。捲りが少し上回っていますが、逃げ・捲り・差しの3つが大きく離れているわけではありません。
払戻を比べると、逃げの平均配当は7,715円、捲りは14,373円、差しは23,061円でした。中央値も逃げ1,800円、捲り4,490円、差し5,430円。1万円以上の割合は逃げ15.5%、捲り29.6%、差し36.4%です。
333mなら捲りが多い、というところまでは数字に出ています。ところが、高配当の出やすさは差しが上です。多い決まり手と、払戻を押し上げる決まり手がずれている。このずれが、奈良を読むときの入口になります。
| 決まり手 | 決着割合 | 平均配当 | 中央値 | 1万円以上 | 同型の割合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 32.2%(2,310/7,180レース) | 7,715円 | 1,800円 | 15.5% | 28.7% |
| 捲り | 34.6%(2,486/7,180レース) | 14,373円 | 4,490円 | 29.6% | 34.1% |
| 差し | 33.2%(2,384/7,180レース) | 23,061円 | 5,430円 | 36.4% | 37.2% |
1着の決まり手が分かったレースの数字です。
奈良競輪の本命はどれくらい残る?得点1位の選手の4着以下27.8%
得点1位の選手は、人気1位の選手ではありません。出走選手の中で競走得点が単独で最も高かった選手を指します。奈良では、その選手が1着・3着以内・4着以下のどこに入ったのかを集計しました。
奈良で調べた7,257レースでは、得点1位の選手が1着になったのは2,867レース(39.5%)でした。3着以内は5,241レース(72.2%)、4着以下は2,016レース(27.8%)。本命は7割ほどが車券内に残りますが、1着まで取り切るレースは4割弱です。
3連単1万円以上は27.4%(1,974/7,198レース)で、同型場の平均30.2%より2.8%低い結果でした。得点1位の選手の4着以下も同型場平均28.7%より0.9%低く、場全体だけなら奈良を特別に荒れやすいとは言いにくい数字です。
それでも、差しで決まったレースの配当は高く、差しタイプの得点1位の選手は4着以下が多い。全体の数字が落ち着いていても、条件を並べると別の顔が出てきます。
| 項目 | 奈良 | 比較・意味 |
|---|---|---|
| 3連単の平均配当 | 15,338円 | 同型場平均 17,170円 |
| 3連単の中央値 | 3,585円 | 同型場の場別中央値平均 4,137円 |
| 3連単1万円以上 | 27.4%(1,974/7,198レース) | 同型場平均 30.2% |
| 得点1位の選手が1着 | 39.5%(2,867/7,257レース) | 本命が勝ち切った割合 |
| 得点1位の選手が3着以内 | 72.2%(5,241/7,257レース) | 本命が車券内に残った割合 |
| 得点1位の選手が4着以下 | 27.8%(2,016/7,257レース) | 同型場平均 28.7% |
同じタイプの競輪場の中央値は、各場の中央値を平均した参考値です。
奈良競輪の平均配当15,338円と中央値3,585円。高配当はどこから来る?
奈良の3連単平均配当は15,338円、中央値は3,585円でした。平均と中央値の開きが大きいので、一部の大きな払戻が平均を引き上げています。普段の決着に近い金額を知りたいなら、平均だけでなく中央値も必要です。
5,000円未満は57.8%(4,159/7,198レース)、1万円以上は27.4%(1,974/7,198レース)、5万円以上は6.5%(469/7,198レース)、10万円以上は2.5%(183/7,198レース)でした。半分以上は5,000円未満ですが、差しの決着では1万円以上が36.4%まで上がります。
奈良は、毎回高配当になるというより、短いバンクで差しが届いたレースに大きな払戻が混ざるタイプです。ここからは級班と、得点1位の選手の戦法を加えて数字の場所を絞ります。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 平均配当 | 15,338円 |
| 中央値 | 3,585円 |
| 5,000円未満 | 57.8%(4,159/7,198レース) |
| 1万円以上 | 27.4%(1,974/7,198レース) |
| 5万円以上 | 6.5%(469/7,198レース) |
| 10万円以上 | 2.5%(183/7,198レース) |
払戻が分かった7,198レースを分母にしています。
奈良競輪で配当が高いのはS級。ガールズは別の数字になる
級班別の平均配当は、S級21,944円、A級14,998円、チャレンジ10,009円、ガールズ12,798円でした。中央値はS級5,910円、A級3,990円、チャレンジ2,110円、ガールズ1,870円です。
1万円以上の割合はS級37.3%(664/1,781レース)、A級28.1%(926/3,291レース)、チャレンジ18.3%(344/1,882レース)、ガールズ16.4%(40/244レース)。得点1位の選手の4着以下はS級33.0%、A級27.4%、チャレンジ25.5%、ガールズ13.3%でした。
S級は払戻も本命の着外も高めです。奈良の333mで荒れ方を考えるとき、級班をそろえずに平均配当だけを比べると、S級の影響を強く受けます。ガールズも同じ数字に混ぜず、表の範囲で読んでください。
| 級班 | 平均配当 | 中央値 | 1万円以上 | 本命4着以下 | 同型の平均配当 |
|---|---|---|---|---|---|
| S級 | 21,944円 | 5,910円 | 37.3%(664/1,781レース) | 33.0%(586/1,778レース) | 21,475円 |
| A級 | 14,998円 | 3,990円 | 28.1%(926/3,291レース) | 27.4%(912/3,330レース) | 17,863円 |
| チャレンジ | 10,009円 | 2,110円 | 18.3%(344/1,882レース) | 25.5%(485/1,900レース) | 11,577円 |
| ガールズ | 12,798円 | 1,870円 | 16.4%(40/244レース) | 13.3%(33/249レース) | 10,547円 |
級班ごとに分母が異なります。
333mの奈良で、得点1位の選手が逃げタイプなら3着以内83.6%
ここで使うタイプは、各レースの出走時点から直近4ヶ月の逃げ・捲り・差しの回数で決めています。得点1位の選手をその3つに振り分け、奈良で本命が残った割合と払戻をそれぞれ並べました。
奈良で数字が良かったのは逃げタイプです。1着59.3%、3着以内83.6%、4着以下16.4%、平均配当9,262円。差しタイプは1着27.1%、3着以内67.0%、4着以下33.0%、平均配当9,334円まで落ち込みました。捲りタイプはその中間で、1着49.9%、3着以内75.7%、4着以下24.3%、平均配当7,672円です。
奈良では、得点1位の選手が逃げタイプのときに本命が最も残りやすく、差しタイプのときに4着以下が増えています。333mで捲りが多いからといって、得点1位の選手が捲りタイプなら一番安定する、とは限りません。
決まり手全体では差しの平均配当が23,061円でしたが、差しタイプの得点1位の選手の平均配当は9,334円です。『差しが高配当』と『得点1位の選手が差しタイプ』は同じ話ではありません。この2つを別々に考えることが、奈良では特に大切です。
| 得意戦法 | 対象 | 1着 | 3着以内 | 4着以下 | 平均配当 | 1万円以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 1,488 | 59.3% | 83.6% | 16.4% | 9,262円 | 14.4% |
| 捲り | 1,323 | 49.9% | 75.7% | 24.3% | 7,672円 | 17.9% |
| 差し | 3,525 | 27.1% | 67.0% | 33.0% | 9,334円 | 19.7% |
得点1位の選手が1人に絞れたレースを集計しました。得意戦法は、出走時点からさかのぼった4ヶ月間の回数で決めています。
S級・A級・チャレンジで、差しタイプの本命はどれくらい飛ぶ?
S級では、逃げタイプの得点1位の選手の4着以下が24.1%、平均配当5,305円。捲りタイプは28.5%、5,746円、差しタイプは35.3%、8,333円でした。
A級では、逃げタイプ17.5%・平均8,015円、捲りタイプ24.2%・8,495円、差しタイプ30.6%・9,748円。チャレンジでは、逃げタイプ12.9%・11,805円、捲りタイプ17.9%・8,600円、差しタイプ34.9%・9,765円でした。
S級・A級・チャレンジのいずれでも、差しタイプの得点1位の選手は逃げタイプより4着以下が多くなっています。特にチャレンジは差しタイプが34.9%まで上がりました。333mという走路の特徴だけでなく、級班と得意戦法の組み合わせで本命の残り方が変わっています。
| 級班 | 得意戦法 | 対象 | 4着以下 | 平均配当 | 1万円以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| S級 | 逃げ | 191 | 24.1% | 5,305円 | 11.6% |
| S級 | 捲り | 404 | 28.5% | 5,746円 | 12.1% |
| S級 | 差し | 1,031 | 35.3% | 8,333円 | 15.9% |
| A級 | 逃げ | 670 | 17.5% | 8,015円 | 15.7% |
| A級 | 捲り | 656 | 24.2% | 8,495円 | 22.7% |
| A級 | 差し | 1,704 | 30.6% | 9,748円 | 20.6% |
| チャレンジ | 逃げ | 627 | 12.9% | 11,805円 | 13.8% |
| チャレンジ | 捲り | 263 | 17.9% | 8,600円 | 14.7% |
| チャレンジ | 差し | 790 | 34.9% | 9,765円 | 22.8% |
30レースに届かない組み合わせは載せていません。
奈良競輪で得点1位の選手がラインの先頭にいるとき、差は広がる?
奈良でラインの先頭を走ったケースでは、逃げタイプの4着以下が15.9%・平均配当9,218円でした。捲りタイプは24.4%・7,980円、差しタイプは37.4%・8,438円です。
333mの短い走路で先頭を走る逃げタイプは、得点1位の選手が残りやすい結果でした。反対に、先頭の差しタイプは4着以下が37.4%まで増えています。得意な戦法と、実際に任された位置がかみ合っているかどうかが数字に出ています。
番手・3番手では、逃げタイプは対象32レースで4着以下31.2%、平均配当11,259円。捲りタイプは23.5%(対象149レース)、差しタイプは31.3%(対象2,640レース)でした。逃げタイプの番手・3番手は対象数が少ないため、強い結論にはしません。
| 位置 | 得意戦法 | 対象 | 4着以下 | 平均配当 | 1万円以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 先頭 | 逃げ | 1,453 | 15.9% | 9,218円 | 14.1% |
| 先頭 | 捲り | 1,174 | 24.4% | 7,980円 | 18.3% |
| 先頭 | 差し | 878 | 37.4% | 8,438円 | 19.9% |
| 番手・3番手 | 逃げ | 32 | 31.2% | 11,259円 | 28.1% |
| 番手・3番手 | 捲り | 149 | 23.5% | 5,259円 | 14.1% |
| 番手・3番手 | 差し | 2,640 | 31.3% | 9,634円 | 19.6% |
ラインの位置が分かった対象レースを集計しています。
奈良競輪の荒れ方は、捲りの多さより差しの払戻に表れる
奈良の3連単1万円以上は27.4%、得点1位の選手の4着以下は27.8%。同型場の平均から大きく離れてはいません。場全体の数字だけを見れば、特別に荒れやすい場とは言いにくい結果です。
一方で、1着の決まり手は捲りが34.6%と最も多く、払戻が高いのは差しの23,061円。得点1位の選手は逃げタイプなら3着以内83.6%、差しタイプなら4着以下33.0%でした。多い決まり手、本命が残るタイプ、高配当になる決着がそれぞれ違う方向を向いています。
この数字を出走表に戻すなら、まず333mバンクの並びを確認し、得点1位の選手が逃げ・捲り・差しのどのタイプかを見てみましょう。その選手がラインの先頭か番手・3番手か、S級・A級・チャレンジのどれかまでそろうと、過去のどの数字に近いかを考えやすくなります。
奈良競輪は荒れる?予想で迷ったときの読み方
奈良は333mバンクで、捲りが最も多い決まり手でした。ですが、高配当の割合と平均配当が高いのは差しです。『捲りが多いから捲りが狙い』と短く決めるより、差しが届いたときに払戻がどこまで伸びたかを押さえたいところです。
本命の成績では、逃げタイプの得点1位の選手が3着以内83.6%と安定し、差しタイプは4着以下33.0%でした。ここに級班とラインの位置を加えると、奈良の333mで本命が残る場面と崩れる場面の違いが見えてきます。
もちろん、過去の割合だけで次の着順は決まりません。出走表の並びがどのタイプに近いのかを見て、数字が同じ方向へそろったときだけ、奈良の傾向を予想の材料にしてください。
過去の割合は、次のレースの着順や払戻を約束する数字ではありません。バンクの形だけで決まり手の原因を断定せず、当日の級班、車立て、ライン、得点1位の選手の位置を見てください。