立川競輪場は、全国の競輪ファンから「追い込みの聖地」として恐れられ、また愛されています。車券を的中させるためには、単なる選手の能力比較だけでなく、このバンクが生み出す独自の「決まり手」傾向を理解することが不可欠です。
本記事では、過去4,700レースを超える膨大な統計データを基に、級班ごとの戦術の違いや、車券戦略に直結する傾向を徹底解説します。
立川競輪「決まり手」の全体傾向:データで暴く追い込み優位の真実
【1着傾向】「差し」が48.8%!2回に1回はゴール前で逆転が起こる
立川競輪場を語る際、避けて通れないのが「差し」の圧倒的な優位性です。全4,738レースの統計データによると、1着の決まり手としての**「差し」の割合は48.84%**に達します。
これは全レースの約半数で、番手以降の選手がゴール直前で先頭を捕らえているという驚異的な数値です。
- 1着決まり手「差し」:
48.84% - 2着決まり手「マーク」:
36.46%
【2着傾向】「マーク」36.5%が示すライン決着の重要性
「差し」が決まりやすいバンクだからといって、ラインがバラバラの「スジ違い」決着ばかりが起きるわけではありません。2着の決まり手で最も多いのは**「マーク」で36.46%**となっており、これは「差し(30.72%)」や「逃げ(18.19%)」を引き離してトップです。
予想の際は、別線の捲り追い込みに目を奪われる前に、まずは本命ラインの「差しーマーク」や「差しー逃げ」といったスジ車券を軸に据えることが、的中率を安定させるための鉄則です。
【S級・A級比較】トッププロが走るほど「差し」が加速する理由
| クラス | 主な傾向 | キーデータ |
|---|---|---|
| S級戦 | 先行選手の「墓場」。番手のブロックと縦脚が強烈。 「逃げ切ればニュース」レベル。 |
差し率 57.91% 逃げ率 17.96% |
| A級戦 | 自力選手の粘りもあり。「逃げ・捲り」も決まる。 スジ・本線の信頼度が試される。 |
差し率 47.96% 捲り率 28.83% |
チャレンジ戦(A3)の特異性:バンク特徴を凌駕する新人の機動力
「立川は差し有利」という定説が唯一通用しないのがチャレンジ戦です。
新人や若手にとって、立川の58mの直線は障害ではなく、自らのパワーを見せつけるための独走路。
競走得点1位の選手が逃げた場合、勝率は68.1%に達します。
ライン独占率33.1%!若手ラインの1-2フィニッシュを狙え
チャレンジ戦での3車ラインにおける**1着・2着独占率(スジ決着)は33.10%**を記録しています。
他クラスよりも有意に高く、強い先行選手が番手選手を連れてそのまま上位を独占するケースが非常に多いです。
複雑な裏目を考えるよりも、シンプルに「強いラインの心中」を選ぶ勇気が、回収率を爆発させる鍵となります。
ガールズケイリン(L級):男子とは180度異なる攻略
1着の46.2%が「捲り」!後方一気が決まる
ライン戦のないガールズでは、風除けなしで先行する選手は58mの直線で失速しやすいのが現実です。
統計データでは、1着決まり手は**「捲り」が46.18%**と圧倒的多数。後方に控えていたスピード自慢の選手が、カントを利用して一気に踏み出す「捲り」は、立川の広い直線で見事に加速します。
上位人気選手の勝率は64.86%、2連対率は82.11%。
立川の長い直線は、実力者が最後に地力でリカバリーするための「挽回用の滑走路」として機能します。
穴狙いより、有力選手を軸にした手堅い戦術が賢明です。
決まり手×ライン解析:データが示す「スジ・スジ違い」の境界線
-
S級3車1-2独占率
20.83%(低)
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A3 3車1-2独占率
33.10%
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4車1-2独占率
58.33%
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4車・5車ラインは「最強のボーナス」「二段駆け」による差し目決着が濃厚!
S級3車ラインは「第3の刺客」に注意
S級戦における3車ライン独占率(1-2-3)はわずか**6.94%**しかありません。
本命ラインの「差し」を頭に据えたとしても、3着には別線の実力者や、直線で伸びてくる単騎の選手が突っ込んでくる「スジ違い」を考慮しなければ、高配当は掴めません。
まとめ:立川を攻略する「決まり手」の最終セオリー
直線の長さに惑わされず、級班ごとの力関係を見極める
- S級戦:先行選手の「墓場」。鋭い「差し」脚を持つ選手を軸にする。
- チャレンジ戦:脚力差が全て。最強の「逃げ」選手から入る。
- ガールズ戦:仕掛けよりもスピード。「捲り」の威力を信じる。
- 2着選び:「マーク」を基本に、S級では別線の突っ込みを警戒する。
立川競輪の直線は、先行選手にとって「底なしの砂地」のようなものです。
漕いでも漕いでもゴールが近づかない感覚に陥る先行選手を、背後から音もなく忍び寄る追い込み選手が、あたかも獲物を捕らえる「隼(はやぶさ)」のように差し切る。
最後の1センチまで勝敗が分からない、競輪の醍醐味が詰まった場所なのです。
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